スダチ惜別

こんばんは。
今日は、退職するにあたって一番心苦しかった、ある画家さんにご挨拶をしてきました。お酒を振舞っていただき、応援していただいたので、まずはひと安心ではあるけれど、やっぱり一緒に仕事をしてこそのお付き合い。寂しい気持ちが募ります。

四国育ち郷で会うよな秋すだち
徳島県日佐和町出身。森遥子の挿絵で有名な人です。父親ほどの歳の人ですが、本当に感性が豊かで、少しでもこちらが知ったようなことを言うと、ぴしゃりと言い当てられてしまいます。でも、四国出身の母を持つ私にとっては、彼の訛りがとても懐かしくて、ついつい、あれこれを話してしまうのが常でした。
いつもより大めに日本酒を飲んだあと、コーヒーを飲み、徳島名物の「すだち」をいただいて、お別れしました。
こういう人とお付き合いできなくなると思うと、同じ業界とはいえ、「下る」感覚を覚えざるを得ない今宵なのでした…。
秋酒を飲み交わして分母なるかな
酔った彼から今日聞いた言葉。
「分母を増やしなさい。他人の目に見える部分は分子なんだ」
多分、どこかで聞いた言葉ではあるかもしれないけど、今日はズンときました。今日はちょっとシンミリだけど…。勢い、こんなところです。